アロマテラピーでインフルエンザ予防

今月10日発表の厚生労働省インフルエンザ報道発表資料によると、

  • 2012/2013 年シーズンのインフルエンザの定点当たり報告数は2012 年第43 週以降増加が続いている。第52 週の定点当たり報告数は3.35(患者報告数16,419)となった。
  • 都道府県別では群馬県(15.05)、栃木県(10.72)、佐賀県(10.26)、埼玉県(8.08)、沖縄県(7.79)、岩手県(6.42)、茨城県(6.10)の順となっており、42 都道府県で増加がみられた。
  • 全国の保健所地域で警報レベルを超えているのは1 箇所(群馬県)、注意報レベルのみを超えている保健所地域は33 箇所(15 都府県)となった。
  • 2012 年第36 週以降これまでの国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、AH3 亜型(A 香港型)の割合が最も多く検出されている。

とのことです。昨年のデータと較べても、発生件数はこの時期から急上昇しているようですので、注意が必要ですね。

また、先日購入した川口健夫先生の著書『香りで難病対策 – ウイルス病とアレルギー疾患』によりますと、

  • インフルエンザは流行性感冒とも呼ばれ、通常の風邪(感冒)とは原因ウイルスも重症度も全く異なる。時として致死的な疾患であり、潜伏期間が短く、感染後2日程で悪寒、発熱、倦怠、筋肉痛などの症状が急速に出現し、咽頭痛、咳、痰などの気道炎症を伴うほか、重症化すると肺炎や脳炎を発症し、死に至ることも珍しくない。
  • インフルエンザウイルスは患者の体液が直接、あるいは手などを介して目、鼻、口などの粘膜に接触することで感染するほか、患者が空気中に放出した体液飛沫を吸い込むことでも感染が成立する。前者の感染経路は患者との濃密な接触を避けることで防止できるが、後者の飛沫感染への対応は難しい。
  • インフルエンザウイルスはRNAを遺伝子に持つRNAウイルスであり、RNA分解酵素が存在する皮膚表面では短時間に失活するが、空気中を漂う飛沫ウイルスは、湿度が低く、紫外線の弱い冬季の条件下では感染力を比較的長時間保持するとされるため、飛沫感染源の存在する場所ではエッセンシャルオイルの噴霧・拡散が有効である。

とのこと。なお同著ではインフルエンザに対して有用な精油の例として、

  • ユーカリ グロブルス
    – 抗ウイルス作用のある1,8 シネオールを豊富に含む
  • ラヴィンツァラ
    – 抗ウイルス作用のあるモノテルペンアルコール類、モノテルペン炭化水素類を豊富に含む
  • カユプテ
    – 抗ウイルス作用のある1,8 シネオールを大量に含む(60-75%)
  • ローズウッド
    – リナロールの抗ウイルス作用
  • クローブ
  • ローレル
  • レモン
    – アスコルビン酸に免疫賦活作用、d-リモネンに抗ウイルスなどの働き
  • ヘリクリサム
    を挙げられていました。

以上から、インフルエンザを予防するための芳香成分類として、以下がお勧めできるかと思います。

  • 酸化物類
  • モノテルペンアルコール類
  • モノテルペン炭化水素類

芳香分子としては、下記のものを多く含む精油が良いかと思われます。

  • 1,8 シネオール
    – ユーカリ ラディアタ、カユプテ、ラヴィンツァラ、ニアウリ シネオール、ローレル等
  • リナロール
    – ローズウッド、タイム リナロール、ラベンダー(レイドバン、スピカ、アングスティフォリア、スーパー)等
  • d-リモネン
    – グレープフルーツ、オレンジ(スィート、ビター)、マンダリン、レモン、ベルガモット等 

私だったら、

  • ユーカリ ラディアタ
  • ラヴィンツァラ
  • ローズウッド
    を選ぶと思います。ユーカリ ラディアタとラヴィンツァラの組み合わせは、風邪・インフルエンザ予防の定番ですが、それにリナロールを多く含むローズウッドや、d-リモネンを豊富に含む柑橘系も加えると、香りも優しくなると思います。

どれを選ぶにしても、幼児から老人まで安心して使用でき、価格もあまり高くないものが良いですよね。
精油ボックスの中身と相談しながら…ということもあるでしょうから、例えば、ティートゥリーに、ラベンダーアングスティフォリアとオレンジスィート等の組み合わせもあると思います。

これらをディフューザーで拡散したり、アロマバス用のバスオイルにしたり、皮膚塗布用のブレンドオイルにしたりして、この冬もインフルエンザとは無縁の生活をしたいものです。

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