ハーブウォーター(芳香蒸留水)とは?

先週の土曜日、農場研修でハーブウォーターの蒸留システムを見学してきました。
備忘録も兼ね、ハーブウォーターについて、簡単にまとめておこうと思います。


そもそもハーブウォーターとは、何でしょうか?
ハーブは、芳香植物。ウォーターは水です。直訳すると芳香植物水ですが、これだと意味が良くわかりませんね。
ハーブウォーターは別名、芳香蒸留水やハイドロゾル、フローラルウォーターやアロマウォーターとも呼ばれていますが、私は芳香蒸留水が、一番ピンとくる呼び名だと思います。

なぜならハーブウォーターは、水蒸気蒸留法で得られた芳香成分を含む水溶液だからです。

ハーブウォーター蒸留システム概要図(健草医学舎)。
ハーブウォーター蒸留システム概要図

  1. 蒸気ボイラーで、水を熱い水蒸気にします。
  2. 中央のステンレス蒸留器(小さなものが50L容量、大きなものが250L容量)で、その中に収穫したハーブを詰め、ボイラーで作り出された水蒸気を釜の底部から送り込むと、ハーブの芳香成分が水蒸気中に溶け出し、上部のパイプから排出されます。
  3. 芳香成分を含んだ水蒸気は、管式熱交換器の上部から内部に送り込まれ、熱交換器内部を循環する冷却水で冷やされると、芳香成分を含む水蒸気は芳香成分を含む水へと変化し、熱交換器の下側に繋がれたパイプから、下の細長いセパレーターに送ります。
  4. 芳香成分を含む水はセパレーターで、精油とハーブウォーターとに分けられます。
  5. 分離器で得られたハーブウォーターは、紫外線照射型の殺菌機を通過して、左下に半分見えているステンレス製のタンクに溜まります。

このように水蒸気蒸留して得られたものをハーブウォーターと呼びます。
ですから精油を分散剤を使って水に溶かしたものや、ハーブティーのように芳香植物のエキスを水に溶かしたものは(ハーブウォーターと表示され販売されているものもありますが)成分が全く異なる別物で、ハーブウォーターとは異なります。

ご購入の際には、十分にご注意くださいね!

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